知れば納得!「横書きの印鑑は右から左に彫る」ことの秘密とは?
銀行印や女性用実印は「横書き」にて彫刻いたしますが、その際に「右から左に読めるよう」配字(字の配置のこと)いたします。
なぜ右から左なのか?と言いますと、昭和初期までの日本の古い慣習にならっているためです。
現代の日常生活では、横書き=左から右に書いて読むことが一般的になっていますので、印鑑の名前が右から左に彫刻されているとなんだか不思議なような違和感があるような気がする方も多いようです。
けれど、戦前までの日本では横書きは「右から左」が一般的でしたし、その「右から左」の方向にはちゃんとした意味があるのだそうです。
一連の印鑑の文字の配置について一考察としてお読みいただければ幸いです。
印鑑の文字の配置(配字)を解明してみよう!
印鑑とは、9㎜から24㎜の丸い円の中にお名前の文字をバランスや美しさを考慮して納めて彫刻するものです。
一般的にご注文の多い印鑑のサイズは12㎜~18㎜ですので、その2センチ足らずの円の中に文字を配置するための工夫がなされています。
「木村拓二」さんのお名前の場合で見てみましょう。
認印の場合
「認印は苗字の縦書きで彫刻しよう!!」
実印の場合
「実印はフルネームで彫刻しよう!!」
では、銀行印の場合は?
「銀行印は、縁起の良い横書きで彫刻しよう!!」
この時、「横書き」と認識しがちですが、実は「一文字ずつ左へと改行して横へと配置した縦書き」の配置とも捉える事ができるのです。
「木村美和」さんのお名前で見てみましょう。
昔のお店の看板や 額に飾られた四文字熟語なども、横書きした、というよりもむしろ、「横長の紙に収めるために一文字ずつ改行した縦書き」と捉える説もあるそうです。
筆と墨で文字や文章を印してきた私達日本人は長きにわたり、右手で筆を持ち縦書きの文章を右から左へと筆を進める書き方をしてまいりました。このためか、書物を読む時は右から左に目が追うことが自然なのだそうです。
横書きの書物や理数系の資料、英語をはじめとする外国語表記の物を除けば、概ね縦書きの書物は右から左へと読み進めます。
日本の文庫本や雑誌・漫画なども右から左へ。。。が多いような気がします。
話が少々ズレましたが、横文字が実社会や実生活に浸透する以前の昭和初期頃までは、横書きは「右から左」がごくごく自然で当たり前のものでした。
印鑑文化は日本の生活文化や慣習などから成り立っておりますので、「横書きは右から左に読めるように」彫刻する、ことは実はとても自然なことなのだと言えるのですね。
欧米の横文字文化が浸透している現代社会では「横書き=左から右に読む」ことがすっかり当たり前となっていますが、長い歴史を経て培われた印鑑の文字文化は、知れば納得!とても興味深いものなのですね。
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