初めて実印を作る男性に知って欲しい、実印作りのポイントを6つ。
実印を作らなくてはいけないのだけど、初めてなので全く分からない!!
そんな方に実印作りのアドバイスをまとめてみました。
実印は、ほとんどのの方が「初めてでよく分からない!?」と困ってしまう買物のひとつです。大切な物だけに、失敗や間違いのないようじっくりお選びいただく参考になれば幸いです。
(女性用は 「女性の実印の作り方」をご覧ください。)
1.男性用実印のおすすめサイズ
2.男性用実印の文字の彫り方
3.どんな書体で彫刻しますか?
4.実印だからこそ、選ぶべき素材は?
5.男性が実印を作るべきタイミングとは?
6.実印の条件を知っておこう
7.男性の実印 まとめ ←結論だけ教えて!という方はコチラへどうぞ♪
1.男性用実印は、大きめサイズで作ります。
男性用実印のサイズは、実印は他の印鑑(銀行印や認印・仕事印)よりも大き目に作る大切な印鑑ということで15㎜以上が一般的なサイズです。 最近ではより大き目サイズの方が見栄えが良く堂々として見える、ということでひとまわり大きい16.5㎜や18㎜サイズで作る方も多いようです。
では、どのサイズが自分が選ぶべきサイズ??
☆好みで選ぶなら
ごくごく一般的なサイズでフツーに。。。という方は15㎜でも十分良いサイズと言えます。あまりに大きい印鑑だと部不相応だな、とお感じであれば15㎜はもっとも一般的なサイズです。大きすぎず・かといって小さくもなく、主張しすぎないサイズと言えるでしょう。
一方、一生ものの実印だから将来的に40代50代と歳をとってからも遜色(そんしょく)ないような物を選びたい。。。という方は16.5㎜や18㎜を選んでおけば、長く愛用できるサイズとなります。
☆縁起を担ぐ・見栄えを良くする
やはり、円の直径が大きい方が縁起良く見栄え良く感じるものです。ここぞ!という大切な書類でこそ出番がある実印ですので、大き目サイズだと堂々として見えます。契約相手の目の前で押印したり、他の方と並べて押印することもあるのが実印ですので、しっかりしたサイズだと実は見栄えがするというのも事実なんです。
☆夫婦のサイズで選ぶ
ご主人の実印は、奥様の実印より一回り大きめサイズで作ります。縁起担ぎかもしれませんが、男性は女性よりも大き目サイズを選ぶ方がバランスが良いとされているからです。また、女性の実印は「名前のみよこ書き」で作成すること・手のサイズにしっくりくること、などから女性用のサイズは男性より小さいものを選ばれることが多いようです。奥様の実印が15㎜でしたらひとまわり大きくして16.5㎜をお選びいただくとよいですね。
男性用実印は「15㎜以上」が一般的なサイズ、ですが15㎜・16.5ミリ・18㎜のどのサイズを選ぶかは、、いろいろな条件を考慮してお選びください。
☆更に大きなサイズも。
会社経営者の方やこれから新規事業を始めるために実印を作ります!と大きな目標を持つ方の中には、更に大きい21㎜や24㎜サイズを選ばれる方もいらっしゃいます。経営者なら契約の場や重要な書類に押印する機会が多いので、大きなサイズで信頼感を持ってもらえるというメリットもありますね。
ちなみに、お札の表裏に印鑑が押されていることはご存知ですか?その印鑑のサイズが、表は15㎜、裏は13.5㎜となっているんです。 実際の大きさがイマイチ分からないなぁという時はお札で確かめてみてください。
また、一円玉の直径は20㎜ですので、21㎜の印鑑でしたらほぼ一円玉くらい。。と目安が付きますね。
印鑑のサイズについては、女性が使う印鑑のおすすめサイズ の記事の中で、男性用の印鑑サイズについても説明しておりますのでご参考ください。
2.男性用実印の 文字の彫り方
男性の実印は、「フルネーム」で作りましょう。
実印に彫る名前には規定があり、『住民票に記載されている「氏」「名」「氏名」のいずれか』とされています。つまり、苗字でも名前(ファーストネーム)でもフルネームでも、本名(住民票の名前)なら実印登録は可能です。
男性は、偽造防止や個人の証明という意味合いからフルネームで作りましょう。
Q.苗字だけの実印ではダメですか?
A.男性はフルネームをおすすめします。理由としては、
①あなた自身の実印であることを証明するため。実印は「個人を証明」するための重要度が最も高い印鑑です。そのためフルネームで「あなた自身の実印であること」を示す必要があるからです。
②偽造防止のため。苗字だけの実印ですと、偽造の難易度が下がりますが、フルネームですとその分より偽造しにくくハードルが上がります。
③家族・一族での取り違えを無くすため。ご家族や一族の男性が皆、苗字の実印を作ってしまわれると。。。。 どれもこれも「木村」「木村」「木村」。。。とドレがダレの実印??とややこしいことこの上なし。そのことからも、フルネームでの作成が適しているのですね。
彫る方向は「縦書き」で
男性用実印は、縦書きで彫刻します。
縦書きの配置は、「成長・発展・繁栄」を意味するとされ、「安定」や「守護」を意味する横書きの女性用実印と対(つい)となって、家庭を守ると言われています。
3.どんな書体で彫刻しますか?
一般的な書体としては、行書体(ぎょうしょたい)や古印体(こいんたい)、篆書体(てんしょたい)などが見慣れていらっしゃると思います。
実印に適しているのは印相体(いんそうたい)という書体です。これは篆書体をベースにより印鑑に相応しい文字になるよう整えられた書体で、開運印鑑書体としてもたいへん人気があります。別名、吉相体(きっそうたい)とも呼ばれる縁起の良い書体なのです。
印相体は、実印に向いた書体です
その理由は?
①字体が複雑なので偽造されにくい
印相体の文字って、一見しただけでは読みにくいですね。(=判読性が低い) この読みにくさ、が大切で、複雑な書体であればあるほど、偽造されにくいというメリットがあるのです。実印は、最も重要な印鑑なので、簡単に複製されたり偽造されないことが求められます。
また他の書体と違って、オリジナル性を出せるのも特徴です。彫刻士の意匠を反映できるためあなただけの印影(いんえい=印鑑の文字のデザインのこと)を作って貰うことができます。
②欠けにくい
他の書体と比べて印相体だけの特長として、周りの「枠」との接点が多い、ということに気がつきます。枠との接点が多いので、その分枠が欠けにくいメリットがあるのですね。印鑑が欠けてしまうのはほとんどが「枠」の欠けです。 しかし、実印の場合、文字部分が大丈夫でも枠が欠けてしまうとそれだけで実印としての効力を失ってしまい、新しく実印を作り直し+印鑑登録をし直し しなくてはいけなくなってしまいます。
そのことから、欠けにくい印相体は実印向き、と言えるのです。
③縁起が良い
印相体が縁起の良い吉相体、と呼ばれる所以は、文字が外枠と接し、外へ外へと伸びるデザインであることが一つ。そして、印鑑の丸い枠の中に文字がぎゅっと詰まってデザインされた文字であることが一つ。日本人の心情として、大切な物や大切な節目や場面で縁起を大切にしたい、という伝統や風習から培われた書体なのですね。
4.実印を作るならどんな印材が良いのでしょう?
印鑑の素材って、たくさんあって迷ってしまいますね。好みや予算のことももちろんありますが、ポイントとしては、一つは「実印を作ろう」と思ったきっかけ、二つ目は「一生物である」、この2つを考慮して選ぶことです。
相反しているようですが、実印は必要となったきっかけや人生の節目に向かい合うからこそ作ろうと思う物です。例えば、「初めて自分の自動車を購入しよう!」というきっかけや、「結婚して新たに世帯を構え、その責任者となる。」という大切な節目だったりしますね。 その時の決意や未来への希望の気持ちを大切にしていただきたいのです。
そして、印鑑、とくに実印は正に「一生もの」。今後の社会生活において重要な契約や書類に必要となり、歳をとってからも出番があるかもしれない大切な印鑑です。
このことから、「大切な人生のタイミング」で作る「一生使うもの」と考えて、長く愛用できる自分に合った素材を選んでいただければ、と思うのです。
実印と言えば!で選ぶなら…
重要な場面で使う実印と考えると、やはり丈夫で綺麗に押印できる素材がよいですね。昔から使われている伝統印材の中から選ぶなら、牛角白(うしのつのしろ)はいかがでしょうか。
丈夫さで選ぶなら…
実印に求められるのは、丈夫で欠けに強いこと。欠けてしまうと、実印としての効力を失ってしまうからです。(欠ける=印鑑登録されている印影(文字)と一致しない、とみなされてしまうためです。)
印材に用いられる印材は昔から愛され続けるだけの理由がありますが、さらに上を行く「欠けない」印鑑ならチタン印鑑や金属性の印鑑なども。シャープでスタイリッシュなチタン印鑑は、イニシアルやメッセージを彫刻して、自分だけのオリジナル実印にすることもできます。
個性派の方なら…
宝石印鑑の中でも男性に断然おすすめしたいのは、タイガーアイとラピスラズリ。大きな目標や野望を持つ方の力となるパワーストーンです。
タイガーアイは虎目石(とらめいし)とも呼ばれ、きらめく一筋の輝きが「先を見通す目」を表し、人生の成功や勝利をもたらすと言われるパワーストーンです。発展や能力アップを司ることから高い目標を持つ男性にふさわしい石です。
ラピスラズリは、あらゆる幸運を呼び寄せると言われ、強い意志を持って進んで行く方の味方となってくれる石です。厄除けとしても愛され、その宇宙の星の輝きにも似た美しい模様は一点一点、個性的な表情を魅せてくれます。
宝石印鑑は、様々な色や石の持つパワーなど個性豊かな印材のラインナップも豊富です。「選ぶ楽しみ」「持つ楽しみ」、そんなワクワクは一生ものの実印選びの醍醐味ともいえるでしょう。
スタンダードかつ高品質なら
大切な実印、ではありますが、それほど出番がない実印にあまり予算はかけられない。。とおっしゃるならば、優良印材の黒水牛がおすすめです。
黒水牛はいわば印鑑の定番・スタンダードな優等生。漆黒の印鑑に朱の赤が美しく映え、誠実できちんとした印象も与えてくれます。
実印は、「あなた自身の名前を刻み」「あなただけが使う」もの。お好みに合わせて、自分が好きだなと思う印材をぜひお選びください。
それでもやっぱりどの素材が良いのか決めかねる。。という場合は、九星気学と呼ばれるあなたの生まれ星から選ぶという方法もありますよ。 詳しくは生まれ星で選ぶあなたのための印材選び をご覧ください。
5.男性が実印を作るタイミングはいつ?
実際に実印が必要となるのはどんな時でしょうか?
- 自動車の売買をする
- 不動産を購入する
- ローン契約をする
- 遺産相続をする
などが挙げられます。多くの方は、例えば初めての自動車購入!という段になって「実印と印鑑証明書をご用意しておいてくださいね~」とディーラーさんに言われて初めて「実印!??ナニソレ??・・・実印急いで作らなきゃ!!」と、必要になってから実印を作られることが多いようです。
もちろん、「必要になってから作る」のも合理的で間違いではありません。けれど、実印は、印鑑を印鑑屋さんで作ってもらった後、市役所で「印鑑登録手続き」をし、「印鑑証明書」を発行してもらわなくてはいけません。その分どうしても日にちが必要で、その辺でハンコを一本買ってきて、、、とはいかないため、慌てて日にちギリギリで間に合わせた、という失敗談もよく伺います。
重要な契約で必要となる印鑑だからこそ、前もって用意しておくことをおすすめします。
では、「前もって」のタイミングっていつ??
男性が実印を作るタイミング
◎成人・社会人
実印をあつらえるにふさわしいのは、大人としての第一歩を踏み出す「二十歳」になる誕生日や「成人式」、あるいは「就職」して社会人デビューするタイミングです。社会人としての責任を自覚するその大きな節目に、「己の証し・責任の証し・意志の証し」である実印を手にする、ということは、気持ちの上でも一つの大切なステップと言えるでしょう。
◎結婚
もうひとつのタイミングは結婚の節目です。先述しましたが、新しい世帯を構え一家の長として様々な選択や決断をする責任を追う、という男性にとって社会的にも大きな節目です。大切な家族を守る上でもきちんとした実印をあつらえることの意味は大きいですね。
自分自身の実印を作り管理する、ということは、1人の大人としての責任の証(あかし)とも言えます。
成人式や就職の節目も、ご結婚の節目も、自らの責任で社会生活を営み始めるスタートのとき。そんな人生の節目で実印を作っておけば、いざという時にスムーズに対応することができますね。
実印は1人に一本だけ登録が可能で、一度作れば一生モノとも言われる印鑑です。余裕を持ってじっくり自分のための実印を選ぶ余裕があると良いですね。
6.実印の条件を知っておこう
実印は、実は様々な決まりごとがあり、条件を満たさない印鑑は「実印として認めてもらえ」ません。(それだけ重要な印鑑、ということでもあります。)
そもそも実印とは、「地方自治体において印鑑登録を済ませた印鑑」のこと。ですから、「ハンコ屋さんで実印買ってきました~」はマチガイ。「ハンコ屋さんで実印用の印鑑買ってきて→自治体窓口で印鑑登録済ませて→実印として認められました!」が正解なのですね。(このあたりがヤヤコシイと感じてしまう所以(ゆえん)でもありますが。。。)
実印はお住まいの地方自治体が管理するので、自治体ごとに少しずつ規定が異なります。(サイズの微妙な違いや、名前の印鑑が登録可能かどうか、など)
スムーズに実印登録できるように 正しい実印の情報を知っておくことも大切ですね。
一般的に「実印として登録できない印鑑の条件」としては次のようなものがあります。
実印として登録できない印鑑の条件
- 印影の大きさが一辺8mmの正方形に収まるもの(=小さすぎる)、または25mmの正方形に収まらないもの(=大きすぎ)。
- 住民票に記載されている氏名や、外国人登録原票に記載されている氏名、氏、名、または氏名の一部を組み合わせた以外のもの。(本名以外はダメ、)
- 通称名のもの(ペンネームや芸名など)
- 職業・資格など、氏名以外の事項を表しているもの(税理士○○ エステティシャン○○ などは不可。また、氏名以外の画図柄や模様などがあるものも不可です。)
- 印鑑の一部が欠けているもの
- 印影が不鮮明なもの(外枠が欠けている、文字が切れている、摩耗して読めない、など)
- ゴム印など、変形しやすい素材のもの
- 大量生産された既製品(=三文判は不可)
- 他の人がすでに登録しているもの(=家族であっても他の人が登録済みの実印は、登録できません)
- その他、市長が不適当と認めたもの(ここは、自治体によって規定は様々です。)
上記が、「実印登録できない印鑑」の代表的な規定例です。
- 8mm~25mmに収まるサイズで
- 本名だけを彫刻し余計な絵柄や文字は入れず
- 欠けたり擦り減ったりしていない
- 丈夫な素材の
- オリジナルで作って貰った自分だけの
・・・そんな印鑑なら実印登録はほぼ可能、ということですね。
恐らく一生に一度の実印作成の機会でもあり、一生おつきあいする実印ですから、「ちゃんと知って」作る。そんな心意気を大切にしていただきたいと思うのです。
7.男性の実印作成のポイントまとめ
1.サイズ:15mm以上がマスト。16.5㎜なら堂々サイズ。
2.文字の彫り方:フルネームで偽造防止を。
3.書体:縁起の良い印相体。
4.印材:「一生もの」を意識しよう。
5.タイミング:社会的責任を負う節目、が男性にはふさわしい。
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